個人店舗はポイントカードを活用すべし! 効果を出す運用のコツと成功事例を紹介

f:id:blog-media:20211213192353j:plain

多くの店舗でポイントカードを導入していますが、個人経営などで比較的規模が小さい場合、運用コストなどを考慮して導入に踏み切れない店舗もあります。

魅力のある特典やポイント制度を用意すれば、お店への来店を促すことができるものの、オーナーの判断で形式を決めなければいけない個人店の場合、どのようなポイントカードを作成すればいいのか分からないという人も多いかもしれません。

そこで、これからポイントカードの導入を検討するオーナーに向けて、メリットや導入フロー、成功事例を紹介します。少ない手間で集客力を改善するために、ぜひ参考にしてみてください。

こんな人におすすめ

  • ポイントカードに再来店を促す効果があるか疑問に思っている
  • ポイントカードを導入する方法が知りたい
  • 実際に成功した事例を知りたい

店舗にポイントカードを導入する5つのメリット

まずは、ポイントカードが自店舗にとってメリットのあるツールになるか、現状の集客課題と照らし合わせて考えていきましょう。

ポイントカードを活用することで、以下の効果が見込めます。

  1. リピーターの獲得につながる
  2. 客単価の向上が見込める
  3. リピーター向けのキャンペーンが開催しやすくなる
  4. ライバル店との差別化につながる
  5. お客さんとの間にコミュニケーションが生まれ、波及効果が見込める

1. リピーターの獲得につながる

特典として割引やプレゼントを用意することで、「特典がもらえるならまた行ってみよう」「もう500ポイントも貯まった!」など、再来店のきっかけを与えることができます。

株式会社クロス・マーケティングが実施した調査によると、「ポイントが貯まるカードやアプリの利用状況」という質問に対して、「ポイントは意識して貯めていて、貯めたポイントも利用している」と回答した人は全体の65.3%にも上りました。

日常生活の中でポイントを貯めたり、利用したりする人が多いことから、ポイントカードの活用は再来店を促す施策として効果的といえます。

f:id:blog-media:20211213192356j:plain

さらに、飲食店.COMが行った調査によると、「リピーターづくりのために実際に行って一番効果を得られたと感じる施策」について、「お客さんへの声かけ」に次いで「ポイントカード」が15.7%を占めています。

詳しく見ていくと、来店3〜5回で特典を受け取れるなど、ポイントを貯めることへのモチベーションを高める工夫を行ったことで、「リピーターに効果があった」という声がありました。お客さんが自発的にポイントを貯めたくなるような特典・キャンペーンを用意すれば、リピーター獲得につながる効果が期待できます。

2. 客単価の向上が見込める

ポイントを効率良く貯めたいという思いから購買意欲が高まり、客単価の向上が見込めます。

例えば「500円ごとに1pt」というポイントカードを導入している店舗で、お客さんが1,900円分の商品を購入しようと考えていたとします。お客さんがポイント制度を意識していれば、「あと100円分購入すればポイントが貯まる」と考え、さらに追加で商品を購入してくれるかもしれません。

ただし、ポイント付与の基準が高過ぎると、かえってお客さんのモチベーションが下がってしまいます。平均的な客単価から考えて、一度の会計で数ポイントが貯まる基準で設定しましょう。

3. リピーター向けのキャンペーンが開催しやすくなる

ポイントカードの提示を条件にすることで、リピーター向けのキャンペーンが開催しやすくなります。

例えば、お店の周年記念などでキャンペーンを開催したいと考えたとき、売上への影響を考えると、全てのお客さんを対象にするのが難しいケースもあるでしょう。そこで、「ポイントカードの提示で◯%引き」など、ポイントカードを会員証として利用することで、自動的に対象者をリピーターに限定することができます。

普段お世話になっているお客さんへの感謝の気持ちが伝わる上に、新規のお客さんにも「ポイントカードを持っていると得がありそうだな」と発行を促す効果も期待できます。

4. ライバル店との差別化につながる

「ポイントカードが貯まればプレゼントを贈呈する」といった特典を用意するなど、ユニークなポイント制度や特典を導入することで、ライバル店との差別化ができます。原価を計算してプレゼントを設定すれば、大きく利益を下げずにお客さんに付加価値を提示できます。

例えば、客単価5,000円の居酒屋で、1,000円の会計につき1pt付与のルールでポイントカードを発行していたとします。「20ptで馬刺し1皿(2,000円相当)をプレゼント!」と謳っていた場合、お客さんがお店で使う額やお店へ与える影響は以下となります。

  • 20ptを貯めるためにお店で使う額 = 最低20,000円
  • 馬刺し1皿の原価(原価率40%とする):800円

お客さんが、同じエリアの似た居酒屋にはないポイント制度に魅力を持っていたとすると、この居酒屋は20,000円の売上を800円の原価投資で獲得していることになります。

ライバルとの差別化はビジネスにおいて重要なテーマですが、「とにかく価格を下げる」「設備に投資する」といったお店の利益を下げる施策では、結果的に自分の首を絞めてしまうことになりかねません。

ポイントカードを利用することで、経営へのネガティブなインパクトが大きい「低価格」「充実した設備」といった施策を必要とせず、ライバル店との差別化を図ることができます。

5. お客さんとの間にコミュニケーションが生まれ、波及効果が見込める

店舗でポイントカードが提示されると、そのお客さんがリピーターであることが分かります。提示された際に「いつもありがとうございます」、退店の際に「次回もお待ちしています」といった声掛けにつながるだけでなく、ポイントを話題にしてコミュニケーションの機会をつくれます。

お客さんとの関係性によりますが、以下のような声掛けをしてみるのもよいでしょう。

  • 〇〇様はあと1回ご来店いただければポイントが貯まりますね! どの特典を選ぶかは決めていらっしゃいますか? (※特典が複数選べる場合)
  • ポイントカードの特典として「あったらうれしいもの」は何かございますか?
  • 特典で提供させていただいた「〇〇(メニュー名)」はいかがでしたか?

ポイントカードの特典だけでなく、特典として提供したメニューの感想を聞いて改善につなげられます。

なお、ポイントカードをきっかけとしたものに限らずとも、声掛けはリピーター獲得に効果があるとされています。飲食店.COMが行った調査によると、飲食店がリピーターづくりのために行って一番効果を得られたと感じる施策は「お客さんへの声掛け」(41.7%)です。

声掛けが重要であることを理解し、会話のきっかけとしてポイントカードを利用してみましょう。

お店独自のポイントカードと共通ポイントカードはどちらがおすすめ?

ポイントカードには次の2つの種類がありますが、個人店舗なら「店舗独自のポイントカード」がおすすめです。

  • 共通ポイントカード
  • 店舗独自のポイントカード

店舗独自のポイントカードであれば、オーナーの裁量で特典やポイント制度を決められます。自店舗のお客さんが喜びそうな、来店したくなるような特典を個別に考えることで、ポイントカードを導入する目的である「来店の促進」を達成しやすいためです。

特典のアイデアがない場合は、アンケートを取って「どのような特典だとうれしいか」を聞いてみてもよいでしょう。

一方、楽天ポイントやTポイントなどを導入する共通ポイントカードは、統一された規則でポイントが付与されるため、客単価が低い店舗だとポイントが貯まりづらく、来店の動機づけになりえない可能性もあります。

また、導入コストや手数料のようなランニングコストがかかるカードが多く、効果が出なかった場合のリスクが高い点もデメリットです。

店舗独自のポイントカードの発行方法と特徴

ユーザーメリットがある特典やポイント制度を考えても、使ってもらえなければ意味がありません。「お客さんに使ってもらえるか」という重要な点を左右するのが、ポイントカードの発行方法です。

ポイントカードの発行方法は大きく分けて2種類あります。

  1. アプリ、Webサイト(デジタル)
  2. 紙のカード、磁気カード(アナログ)

現在、店舗を含むさまざまな業態でデジタルツールを用いた効率化、DXが推進されています。使い慣れていないことに不安を持つ人もいるかもしれませんが、導入しやすく、低コストなツールを検討してみることをおすすめします。

アプリ、Webサイト(デジタル)

f:id:blog-media:20211213192340j:plain

アプリやWebサービスを利用してポイントカードを発行する方法です。来店時に、お店に置いてあるQRコードをお客さんに読み取ってもらったり、レジでバーコードを読み取ったりしてポイントを付与します。

「使い方が難しそう」「導入にお金がかかりそう」と感じる人もいるかもしれませんが、無料で制作できるサービスもあります。

具体的なサービスを例に挙げながら、デジタルカードを導入する場合のメリットとデメリットを見てみましょう。

発行や運用にかかる費用や手間

発行にかかる費用は、利用するサービスによってさまざまです。代表的なポイントカードサービスの特徴と料金を表にまとめました。

サービス・アプリ名 サービス内容 料金
LINE公式アカウント
(自店舗のLINE公式アカウントでショップカードを発行)
・自店舗のLINE公式アカウントを作成
・追加されたユーザー(友だち)に対して、ポイントカード(ショップカード)の発行やクーポンの付与などが可能
無料
ポイント管理システム ・ポイントをクラウド上で管理できる
・会員ランク別付与や会員間のポイント移動などに対応
要相談
UPLINK ・店舗独自のアプリを制作
・デザインや機能の作成~ストアへの公開まで対応可能
月額19,800円~
GMOおみせアプリ ・店舗独自のアプリを制作
・店舗が利用しているレジや予約サイトと連携可能
月額22,000円~
店舗アプリ ・店舗独自のアプリの制作
・PCサイトも同時に制作可能
月額22,000円~

上記のうち、コミュニケーションアプリであるLINEと紐付いたLINE公式アカウントと、店舗独自のポイントカードアプリが制作できるUPLINKを例に詳しく紹介します。

LINE公式アカウントは、ポイントを貯める「ショップカード」が機能として備わっています。LINEアプリ上でポイントカードが発行され、チャット(トーク)やメッセージ配信といったさまざまな機能と併せて利用できるのが特徴です。

  • 店頭にあるQRコードを読み込んでもらうだけでポイントが付与できる
  • LINEアプリ上で特典内容を紹介することで利用が促進できる
  • ユーザーの属性(年齡・性別など)や利用データが分析できる

f:id:blog-media:20211213195349p:plain

ユーザーデータだけでなく、ポイントカード(ショップカード)の発行数やポイント別の使用ユーザー数などが確認できる。データもダウンロードが可能

LINE公式アカウントは、ユーザー(友だち)に送信するメッセージ配信数によって料金が決まりますが、ポイントカード機能の「ショップカード」は基本機能のため料金は発生しません。

>>LINE公式アカウントを見てみる

 

店舗独自のアプリを作成できるサービス「UPLINK」では、月額19,800円*1で以下のサービスが利用できます。

  • 店頭にあるQRコードを読み込んでもらうだけでポイントが付与できる
  • アプリ上で予約や予約のリマインドができる
  • 登録者の属性や来店回数など、利用データの分析ができる
  • フォトギャラリーに店舗の情報を掲載できる

お店の特徴に合わせてオリジナリティーの高いカードを作れるため、デザインにこだわりたい人におすすめです。

>>UPLINKを見てみる

 

「デジタルで導入したいが、費用が気になる」という人は、LINE公式アカウントを無料で開設し、まずは操作性やポイントカードとしての使い勝手を試してみるとよいでしょう。

なお、いずれのサービスも導入時にはアカウントの開設や特典の設定などが必要です。

メリット
  • サービスによっては低コストで始められる
  • 管理にかかる手間が少ない
  • お客さんのデータを取得して分析できる

前章で「導入時には設定に手間がかかる」と解説しましたが、デジタルのポイントカードは、一度設定してしまえば、管理にかかる手間は少ないのがメリットです。カードの会員数やお客さんのポイント履歴などはサービス上に蓄積され、基本的に「カードを紛失してしまう」ということがなくなります。

ポイントカードの管理に必要な作業は、トラブルが起きた際にサービスのサポートセンターと連絡を取る程度になるでしょう。

また、ポイントカードをきっかけに、お客さんの情報を取得して客層を分析することも可能です。例えば、以下の画像はLINE公式アカウントの分析画面イメージです。

f:id:blog-media:20211213195922j:plain

性別、年齢、居住地といったお客さんの属性情報が表示されています。本来はアンケートを使わないと分からないような情報をもとにした分析結果が、ポイントカードをきっかけに取得することができます。

デメリット

アプリを利用したポイントカードサービスの場合、お客さんが利用を開始するまでには「アプリをダウンロードする」「登録をする」といった手順が必要です。

お客さんによっては、紙のポイントカードに比べてなじみのない方法であるため、登録の案内も難しくなります。アプリのダウンロードや登録方法を案内する冊子やポップを用意したり、従業員向けにお客さんへの案内マニュアルを用意したりといった工夫が必要です。

ただし、サービスによって導入・利用手順は異なります。LINE公式アカウントの場合、LINEをすでにインストールしているお客さんであれば、新しくアプリをダウンロードする必要はありません。

QRコードを読み込めば自動的にLINEが起動し、お店のアカウントを友だち追加する画面に移ります。

デジタルのポイントカードを導入する場合は、なるべくお客さんにとって登録が分かりやすいもの、登録フローが簡単なものを選ぶようにしてみてください。

紙のカード、磁気カード(アナログ)

アナログ、つまり「実体のあるカード」として発行できるものには、紙のカードや磁気カードがあります。紙のポイントカードは表面に店舗名や住所を記載することで、店舗の名刺代わりにもなります。

裏面にはスタンプや印をつけるためのマス目が印刷されているものが一般的です。

f:id:blog-media:20211213192343j:plain一方、磁気カードは、名前の通りカードリーダーに通すと磁気によって印字が変わったり、穴が空いたりするポイントカードのことです。ポイントの管理が簡単だというメリットがありますが、カードリーダーの導入費用が10万円程度かかるものもあるため、個人店への導入は難しい場合も多いでしょう。

そのため、本章では紙のカードに重点を置いて、特徴を紹介していきます。

発行や運用にかかる費用や手間

紙のカードの導入フローは、デザインと印刷の2ステップです。発注先によって大きく異なるため、参考価格をまとめました。

デザイン費用(両面) 2~3万円
印刷費用(両面カラー) 100枚:2~3,000円
500枚:5~8,000円

※おなじみ編集部調べ

「まずは300枚作ろう」と考えた場合、4万円程度の費用が発生します。

制作後も在庫切れを防ぐために、渡した枚数を記録して在庫数を把握したり、一定数以上減ったら印刷したりといった枚数管理が必要になります。

その他、デジタルと比べると、以下のような管理コストが発生します。

  • 紛失
  • 再発行の対応
  • 不正防止対策
  • カードの更新
メリット

紙のポイントカードのメリットは、多くの人にとって使い方が分かりやすい点です。若年層を除けば、ほとんどの人が一度は紙のポイントカードを使った経験があるでしょう。

ポイントカードの仕組みや利用方法を把握している人が多いと考えられるため、お客さんへの案内としては以下2つのステップで済みます。

  1. ポイントカードを渡す
  2. ポイント制度や特典の内容を説明する

初回の会計時に説明できることも多いため、お客さんの滞在時間が短く、しっかりと説明時間が取れない店舗には紙のポイントカードが向いているケースが多いでしょう。

デメリット
  • お客さんが忘れる可能性が高く、フォローが難しい
  • 顧客情報の管理が難しい

紙のポイントカードは、スマートフォンと同期しているデジタル上のカードに比べ、お店へ持ってくるのを忘れる可能性が高いと考えられます。

CCCマーケティング株式会社が実施した調査によると、お客さんが保有しているポイントカードやクレジットカードの平均枚数は約20枚で、そのうち財布に入れているのは約10枚との結果が出ています。

つまり、保有しているポイントカードのうち、約半数のカードは常時携帯していないということです。

デジタル上のカードであれば、スマートフォンを忘れてもデータベース上にポイントを付けるなどで対応できる場合もありますが、紙のカードの場合はポイントカードを再発行し、次回来店時に1枚目のカードも持ってきてもらって合算するなど、対応が限定されてしまいます。

また、データベースがないことから、お客さんの情報を管理しづらく、取得できる情報も少ないというデメリットがあります。カードの紛失やそれに伴う再発行をしてしまうと、発行枚数とポイントカードを保有しているお客さんの数に乖離が生じるためです。

ポイントカードの効果を上げる5つの運用のコツ

ポイントカードの目的は「導入すること」ではなく、お客さんに使ってもらって「再来店のきっかけにしてもらうこと」です。せっかくポイントカードを作っても、再来店へのモチベーションにつながらなければ意味がありません。

本章ではポイントカードの効果を上げる運用のコツを紹介します。

  1. お客さんにとって管理の手間がかからないようにする
  2. 初回登録〜来店3回目までの特典を厚くする
  3. 定期的にキャンペーンを行う
  4. アクションポイントを付与する
  5. 特典の効果は検証して調整する

1. お客さんにとって管理の手間がかからないようにする

魅力的な特典を用意しても「管理が手間なので使わなくなった」という状態になってしまっては、元も子もありません。以下の点を参考に、どのような形式で作れば最もお客さんにとって手間がないかを考えてみましょう。

  • 紙の場合はクレジットカードとサイズを合わせて、財布に収納しやすくする(約85mm×54mm)
  • スマートフォンで管理できるデジタルで発行する
  • 来店するお客さんの年齢に合わせて形態を選ぶ

なお、近年は若年層だけでなく、全年代にわたってスマートフォンの普及が進んでいます。総務省の通信利用動向調査によると、20〜40代は約9割、50代も約8割が利用しています。

f:id:blog-media:20211213192337j:plain

ターゲットをシニア層に絞っている場合を除き、管理の手間を重視するのなら基本的にはデジタルをメインに考えていくとよいでしょう。

どうしても選択に悩む場合は、お客さんにアンケートを実施してみるのもおすすめです。アンケートの中に「当店がポイントカードを発行した場合、アプリと紙のカード、どちらの方が使いやすいですか?」など、お客さんの目線に立って手間がかからないポイントカードを作成しましょう。

2. 短期間・1〜3回程度の来店で受け取れる特典を設定する

特典を受け取れるまでのポイント数は、1〜3回程度の来店で受け取れるよう設定しておくのがおすすめです。

「何度か通ったけど、あと3回も行かなきゃもらえないのか」「こんなに行ってポイントを貯めたわりには、特典内容は大したことないな」と思われてしまうと、お客さんがお店のメニューや接客に満足していたとしても、マイナスなイメージを持ってしまう可能性があります。

お客さんにポイントカードを使う意味や特典をもらう喜びを早い段階で感じてもらうために、発行時や数回の来店で達成できる特典を準備してみてください。

クーポンのアイデアは、下記の記事で事例とともに紹介しています。

3. 定期的にキャンペーンを行う

ポイントを貯めたことによるプレゼントだけでなく、保有していることで参加できる期間限定キャンペーンも開催してみましょう。お店にしばらく来店していないお客さんでも、キャンペーンをきっかけにお店の存在を思い出し、また通ってくれるかもしれません。

例えば、クイーンズ伊勢丹では、ポイントカード(LINE公式アカウントのショップカード)を発行しているお客さんを対象に、一定以上のポイントを貯めると期間限定でオリジナルブランドの商品を贈呈するキャンペーンを行いました。結果、カードの利用者数が一気に増加したそうです。

f:id:blog-media:20211213192349j:plain

このように、キャンペーンはポイントカードの利用者を増加させる手段として効果的なので、定期的な開催を検討してみるのもいいでしょう。

4. アクションポイントも活用する

アクションポイントとは、「特定の行動によって付与されるポイント」を指します。

ポイントカードというと、「◯円のお買い物につき◯pt付与」というように、会計額に比例してポイントがアップしていくものをイメージすることが多いです。しかし、この制度だけでは、少額の買い物が多いお客さんにとって保有するメリットが小さくなります。

獲得ハードルが低いポイント制度を用意することで、買い物額の大小にかかわらずポイントカードを持つメリットが生まれます。

例えば、LINE公式アカウントを導入した大阪府の温泉施設「蔵前温泉 さらさのゆ」では、お店の中にあるQRコードをお客さんが読み込むことで、来店ポイントが付与される仕組みにしています。

ポイント付与のタイミングで位置情報を確認しているため、QRコードを写真に取って自宅で読み込むといった不正利用はありません。

導入後に折り込みチラシが不要に!LINEショップカードを活用する温泉施設のユーザー接点のつくり方

来店をはじめとする「行動」でポイントが付与される「アクションポイント」を導入することで、お客さんに買い物だけでなく「来店」自体に価値があると認識してもらいましょう。

5. 特典の効果は検証して調整する

ポイントカードや特典は一度作成して終わりではなく、定期的に効果を検証して内容を調整していくことが大切です。お客さんにとって魅力のある特典を用意することは重要ですが、特典やポイントカード制作に投資した分を回収することも大事です。

初回特典の費用対効果のシミュレーションをしてみましょう。以下の条件のカフェを例に考えてみます。

  • 客単価1,000円
  • 平均月間来店回数:2回(年間24回)
  • 原価率:20%

例えば、あるカフェが時期を分けて次回来店時に使えるAとBの特典を用意して、100人を対象にポイントカードを配布していたとします。

  • A:5,000円分のポイントごとにコーヒー1杯(400円)プレゼント
  • B:5,000円分のポイントごとにコーヒーおかわり1杯(200円)プレゼント

2つの特典の効果を検証したところ、リピーター化したお客さんの数とリピーター化したお客さんから生まれた年間売上は以下の結果となりました。

  A:コーヒー1杯(400円)プレゼント B:コーヒーおかわり1杯(200円)プレゼント
リピーター化したお客さん数 25人 20人
リピーター化したお客さんの年間来店回数 24回(月2回) 24回(月2回)
リピーター化したお客さんによる年間売上 600,000円
(24回 × 25人 × 1,000円)
480,000円
(24回 × 20人 × 1,000円)
継続特典の原価 9,600円 7,680円

売上600,000円は5,000円の会計が120回あったときに達成できるため、ドリンク1杯プレゼントの継続特典にかかる合計原価は以下の計算から算出しています。

600,000円 ÷ 5,000円 × 400円 × 20% = 9,600円

7,680円を投資したときと比べて、9,600円を投資するとリピーターになったお客さんは5人も多かったため、年間で120,000円の売上増の投資効果が現れます。このような結果が出た場合は、投資分を売上でカバーできていると言えるでしょう。

逆に、リピーター化率が変わっていない場合は、お客さんの再来店を促すために高い特典を付ける必要はないことが分かります。もちろん全てのお客さんが月に2回来店するわけではないため、上記は厳密なシミュレーションでありませんが、上記を参考に「お店にとって損失の少ない投資でありながら、再来店へのきっかけづくりに貢献できる特典内容」を探してみてください。

ポイントカードの成功事例

運用のコツをおさえたら、実際にポイントカードの成功事例を見てみましょう。自店舗の業態や課題が近い事例を参考に、ポイントカード作成のヒントを考えてみてください。

SUZU CAFE|魅力的な特典でファン化を促進

f:id:blog-media:20211213192347j:plain

魅力的なポイントカードの特典の例として、「SUZU CAFE」を紹介します。

主に広島県と東京都に8店舗を展開しているSUZU CAFEでは、ポイントカードのゴールを最大20ポイントに設定し、5ポイントごとに特典を用意しています。

特典の例は以下のとおりです。

  • ポイントカード(友だち)登録で、主力メニューのチーズケーキをプレゼント
  • ポイントカード保有者だけでなく、同行者にもランチデザートをサービス
  • 来店数が落ち込みすい雨の日には2ptを付与

SUZU CAFEの事例では、お客さんの「ファン化」を促すために、まず初回登録時にお店の主力メニューのチーズケーキを提供しています。無料プレゼントというと売上への影響が大きいと思われますが、狙いは「お店として自信のあるメニューを食べてもらうこと」です。

チーズケーキを無料でプレゼントすることで出る損失より、ファン化することで生まれるポジティブなインパクトの方が大きいと判断して提供しています。

また、インセンティブの内容に複数人で使用できるものを入れることで、一組あたりの平均人数が増加し、さらにファンの輪を広げていく効果が期待できます。ポイントカードを保有しているお客さんの一人が「クーポンもらえるから一緒に行かない?」と友人を誘い、提供された料理を「おいしい」と感じた友人もポイントカードに登録するかもしれません。

魅力的なポイントカードの特典があることで、「友だち追加した全ユーザーの約半数がショップカードを利用」「シーズン限定メニューの告知メッセージを約70%のユーザーが開封」などファン化を促進している成功事例です。

>>SUZU CAFEの事例を見る

 

他にもポイントカードをうまく活用しているお店として、東京のビアハブ「THE GRUB」や「長浜精肉店」が挙げられます。

THE GRUB

  • 3回利用で「500円割引」のインセンティブを設定
  • インセンティブをテイクアウト用にすることで定期的な利用を促進
  • LINEショップカードを利用することで運用コスト5%削減
>>THE GRUBの事例を見る

 

長浜精肉店

  • 「1,000円以上のお買い物で300円割引」のインセンティブを設定
  • 「1,000円ごとに1pt」のポイント制度によって「あと100円で1ポイント貯まるのですが......」といった声掛けの機会が増加
>>長浜精肉店の事例を見る

まとめ:ポイントカードは効果を計測しつつ運用することが大切

ポイントカードは店舗にとって、リピーターの獲得に大きな効果を発揮する手法です。ただし、やみくもに作っても効果が見えなかったり、導入コストや特典の費用の回収が不透明になったり、うまく運用できないこともあります。

ポイントカードを導入する際には、集客に効果があるのかを計測しながら運用することが大切です。各特典の利用率や継続率を測定し、自店舗にとってより良いポイントカードを作り上げていきましょう。

そもそもポイントカードがうまくいくか自信がないと考えている人は、まずは無料で使えるLINE公式アカウントを導入してみるのがおすすめです。LINE公式アカウントのショップカードは、以下の通り分析できる項目が豊富で、費用対効果の計算にも適しています。

  • 発行カードの総枚数・有効なカードの割合
  • 来店で獲得したポイントの計測
  • 特典が取得された回数
  • 特典が利用された回数(利用率)

ショップカード機能の利用だけでなく、メッセージ配信やチャット、クーポンなどの機能もあるため、まずはスモールスタートができるツールとして利用し、再来店につながるお客さんとの関係づくりを始めてみましょう。


f:id:blog-media:20211214152553j:plain

 

*1:初期費用は要相談