飲食店のチラシ効果を高めるには? 集客につながるコツと顧客との接点選び

チラシを前に悩んでいる男性のイラスト

飲食店の集客に効果的な施策の1つとして、チラシの作成が挙げられます。チラシで効果を上げるためには、内容はもちろんのこと、どのようにお客さんに届けるかという顧客との接点(チャネル)も重要です。これまでのチラシで効果が感じられなかった方は、接点を意識してみるといいかもしれません。

この記事では、飲食店の反響率(反応率)・集客力がアップするチラシの内容とデザインのポイント、チラシを届けるための方法について紹介します。

こんな人におすすめ

  • これからチラシを制作したいと考えている人
  • 集客力がアップするチラシのデザインが知りたい人
  • チラシの効果を今より高めたい人

飲食店の来店率を高めるチラシ作成の4つのコツ

印刷やデザイン、配布に必要なお金・労力をかける以上、より来店率が高まるチラシを作成したいもの。ここでは、効果的なチラシを作成するための4つのコツを紹介します。

  1. ターゲットを決める
  2. 料理の写真をおいしそうに撮る
  3. チラシに入れる情報を絞り込む
  4. クーポンを付ける

1. ターゲットを決める

まずはターゲットを絞って、デザインの方向性を決めましょう。

デザインの方向性を決めるときに考えるべきことは、お店を利用するメインの客層です。学生、会社員、シニアなど、お客さんの職業・年代・性別によって効果的な色使いや表現が変わってきます。

10〜20代の若年層がターゲットであれば明るめの色でポップに、50〜60代がターゲットであれば落ち着いた色合いを使って高級感を出したり、文字の大きさなどにも配慮したりするといいでしょう。

2. 料理の写真は見栄えを意識して撮影する

飲食店のチラシにおいて、料理の写真はとても重要です。料理がおいしく見えるよう撮るためには、以下の3点を意識してみましょう。

1. 自然光で撮影する

料理は、なるべく自然光(太陽の光)が入るように撮影すると、明るく自然な色合いが表現できます。店内で撮る場合、自然光が入りやすい窓際の席で撮影するのがおすすめです。

どうしても自然光を使うのが難しい場合は、撮影後に画像編集アプリやツールを使って色温度を調整しましょう。蛍光灯の下で青みがかってしまった場合は、色温度を調整し、暖色系に補正すると良いでしょう。

2. できたてを撮影する

おいしそうなハンバーガーの写真

料理の写真を見たときに重要な「シズル感」。シズル感とは、肉汁が滴り落ちる様子を表す英単語の「sizzle」に由来し、食欲をそそる感覚を意味します。撮影の場合、料理のツヤやテカリ、湯気、グラスの水滴が写るように意識するといいでしょう。

シズル感をより表現するためには、できたてを撮影することが重要です。ただし温かい料理は湯気が多くて料理が見えにくくなる可能性があるので、湯気がある程度収まった頃に撮影しましょう。

3. 撮影する角度に気を付ける

おいしそうな料理を横から写した写真

品数が少ない場合は、正面からではなく、やや斜め手前から撮影をしましょう。奥行きが出て料理に立体感が生まれ、ボリュームが感じられます。定食など複数のお皿がある場合は、メイン以外の料理は奥に置いてぼかし、あえて引き立て役として活用する方法もあります。

おいしそうな料理を真上から写した写真

品数が多い場合は、なるべく多くの料理が映るよう真上から撮影するのも効果的。テーブルクロスやカトラリーなど、小物も料理に合わせてコーディネートすると統一感がぐっと上がります。

料理を撮影するコツについては、以下の記事でも詳細に解説しています。

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3. チラシに入れる情報を絞り込む

チラシにはいろいろな情報を入れたくなりますが、情報量が多いと煩雑とした印象を与えかねません。最も伝えたいことがぼやけないよう、チラシに入れる情報を絞り込むことが大切です。

【入れる要素の例】

  • 店名
  • 店の看板メニューやイチ押しメニューの写真とキャッチコピー
  • 電話番号・住所・地図
  • 店のWebサイトやSNSアカウントのURL(QRコード)

4. クーポンを付ける

「チラシを持って来店した人は10%オフ」など、お客さんがお得に使えるクーポンをつけて来店を促すのも効果的。クーポンを持って来店した人にさらに次回以降も使えるクーポンを渡せば再来店へとつながりやすくなるため、お客さんと店舗の双方にとっても良い循環が期待できます。

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飲食店でのチラシ作成方法

ターゲットとなる客層やチラシに記載したい内容が決まったら、次はチラシを作成していきます。チラシの作成は制作会社に依頼するか、自作する方法があります。

チラシ制作会社に依頼する

チラシのデザイン・制作に自信がない場合、チラシの制作会社に依頼しましょう。方法としては、ネット上で依頼を受けている個人のデザイナーにお願いする、もしくはデザイン事務所と印刷会社に依頼することが挙げられます。印刷までセットで請け負っている制作会社もあります。

このように外部へ依頼する場合、打ち合わせの中でデザインの提案やアイデアをもらえることもあるでしょう。当然費用がかかりますので、まずは見積もりを依頼します。

自作する

ある程度デザインに自信がある人は、自作もおすすめです。紙とペンで自作すれば温かみのあるチラシができるため、お店に親近感を持ってもらいやすくなります。

また、最近はデザインアプリやテンプレートを利用して作成する方法もあります。見出しや画像を変更するだけでプロが作ったような仕上がりになります。いずれも制作会社に依頼するよりは低コストで作成できます。

デザインテンプレートが用意されている、おすすめのサービスは以下です。

チラシを届けるにはどのチャネルが効果的? それぞれのメリット・デメリット

「チャネル」とはマーケティング用語の1つで、集客するための媒体・流入経路のこと。
チラシを効果的に配布するためには、お客さんに合ったチャネルを選択することが大切です。では、どのようなチャネルがあるのでしょうか。

  1. ポスティング
  2. 新聞折込み
  3. アプリ

1. ポスティング

ポスティングとは、チラシを個人宅などのポストに直接入れる方法です。自身や自店舗のスタッフで配布する方法と、ポスティング業者に依頼して配布する方法があります。

ポスティングのメリット

ポスティングのメリットは、手元にチラシがあれば簡単に始められる手軽さにあります。地域一体に全て配布するローラー配布と、指定エリアの中で一戸建てやマンションなどの建物を絞って配布するセグメント配布など、自分たちで範囲を決めることが可能です。

また、ポスティングは直接ポストに投函するため、ターゲットに確実に情報を届けることができます。配布開始直後に反響を得られる可能性もあり、すぐに集客を開始したい方にはおすすめです。

ポスティングのデメリット

ポスティングのデメリットは、コストがかかってしまうこと。自店舗のスタッフで配布する場合は時間と労力が必要となり、1日の配布数にも限界があります。ポスティング業者に頼む場合、手間はかからない分、費用がかかってしまいます。

2. 新聞折込み

新聞折込みとは、新聞に入っているチラシのこと。配布するにはさまざまな方法がありますが、新聞折込み広告専門の代理店に依頼するとより低いコストで始められます。

新聞折込みのメリット

新聞折込みのメリットは、新聞に入っていることでお店の信用度につながる点です。公益財団法人新聞通信調査会が2020年に行った各メディアの信頼度調査によると、新聞はさまざまなメディアの中でも信頼度が1位という結果が出ています。

費用はアイミツのポスティングの平均費用と料金相場によると、ポスティングの相場が1枚3~10円。また、PAPER AD調べの折込チラシの料金相場によると新聞折込みの場合は全国平均で1枚3円前後。新聞折込は、ポスティングに比べて費用が安く抑えられる傾向にあります。新聞が配布されている地区単位で幅広く配布できるのも魅力です。

新聞折込みのデメリット

新聞折込みのデメリットとしては、そもそも新聞を購読していない人には情報を届けられない点が挙げられます。また、ポスティングに比べて反応率が低い傾向も。ラクスルのポスティングの反応率の調査によると、新聞折込みの反応率は全国平均で約0.32%。ポスティングの反応率は全国平均で0.75%です。

3. アプリ

最近では、アプリを使ってチラシを配布する方法があります。LINE・SmartNews(スマートニュース)・Shufoo!など、電子チラシ(デジタルチラシ)を掲載しているWebサービスに申し込むと手軽に配布することが可能です。

アプリのメリット

アプリを使ってチラシを配布するメリットは、印刷費がかからないこと。チラシが掲載されているアプリ上から、そのまま自社サイトやECサイトへ誘導することもできます。さらに、アプリが開かれているときに端末の位置情報をキャッチして、現在地に近いお店の情報を提供するサービスなど、幅広く新規顧客の開拓につながる機能が備わっているものも。

アプリのデメリット

アプリのデメリットとしては、スマートフォンを持っていない人にはリーチできない点が挙げられます。しかし、総務省が実施した通信利用動向調査によると、スマートフォンの世帯保有率は8割以上を占めているため、あまり気にする必要はないかもしれません。

そのほか、サービスによっては掲載費用が高いものや、掲載について審査が厳しいものがあります。

LINEチラシやセグメント配信ができるLINE公式アカウントもおすすめ

LINEにも、作成したチラシの効果を高めるために使える便利な機能があります。LINEは9,200万人が利用しており(2022年6月末時点)、圧倒的なアクティブユーザー数を誇ります。チラシがお客さんの目に触れる機会も多くなるでしょう。

LINEチラシとは

女性が持っているスマートフォンの画面に「LINEチラシ」が表示されている写真

LINEチラシとは、LINEアプリ上からチラシを配信するサービスです。ユーザーは、LINEの掲載面やLINEチラシのLINE公式アカウントと友だちになることで情報を受け取ることができ、「お気に入り店舗」を登録すれば、店舗のLINE公式アカウントが追加され、LINEチラシのアカウントから情報が届きます。

チラシ閲覧データの蓄積、今後、オプションで提供予定のLINE Beaconを活用した来店計測機能により、顧客情報を管理して分析することも可能です。チラシを見た人の性別や、年代などが分かるため、情報発信をする上での参考にもなります。

月額費用については、基本料金に加えて、掲載料金(月間閲覧ユーザー数×30円+閲覧ユーザー数×10円)がかかります。

チラシ作成に迷ったらLINE公式アカウント活用を。年齢・地域等でセグメント配信可能

もし、チラシを紙で作成するか迷っている場合は、代替手段としてLINE公式アカウントを活用することができます。

LINE公式アカウントでは、友だち追加してくれたお客さんに対してお得な情報を配信することができるので、チラシと同じ役割で使うことも可能です。開設も運用も無料プランが存在するため、コストをかけずに使えるのも魅力。また、メッセージのセグメント配信をすれば、必要なお客さんに効率的に情報を配信することができます。詳細は、以下の記事で説明しています。

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まとめ:チャネルやデザインを工夫して効果的なチラシ施策を

チラシ作成は、飲食店の集客における効果的な施策の1つです。せっかく作成するのであれば、効果的に配布・活用し、集客に役立てましょう。

おすすめなのは、作成したチラシをLINEユーザーに配布できるLINEチラシです。さらにLINE公式アカウントでは、お得な情報をメッセージ配信できるので、チラシの代替手段としても利用することができます。

LINEをすでに利用しているユーザーも多く、お客さんの目に留まることも多いはず。気になったら、以下のボタンから無料で資料をダウンロードしてみてください。

イラスト/つのがい