【2024年版】飲食店の開業マニュアル〜これから始めたい人向け〜

飲食店の開業を目指す際は、必要な準備や手順を理解しておくことが大切です。店舗の条件に応じて必要な資格や資金額が異なるため、まずは開業する飲食店の詳細を決める必要があります。

飲食店の開業を考えている人に向けて、開業の流れや必要な資金、資格などについて詳しく紹介します。

こんな人におすすめ

  • 飲食店の開業を考えている人
  • 飲食店の開業に必要な準備を知りたい人
  • 飲食店の開業にかかる資金や必要な資格について知りたい人

飲食店を開業する流れ

飲食店を開業する際の主な流れは、下記の通りです。

  1. お店を開業する場所を決める
  2. 自治体の保健所へ事前に相談する
  3. 保健所へ必要書類を提出し、営業許可を申請する
  4. 保健所の担当者に施設の検査をしてもらう
  5. 営業許可書を交付してもらう
  6. 営業を開始する

開業にかかる期間は、約半年から1年以上が一般的とされています。開業する際は、お店のコンセプトやターゲットにマッチする場所で開業することが大切です。これらを明確にしたうえで、エリアや物件を決めましょう。

適切な開業場所を選んだ後は、業者への見積もりや契約、図面作成などを経て、自治体の保健所に事前相談を行います。保健所では、お店が飲食店営業の基準に合致しているか、構造上の問題がないかなどの確認を受けます。

その後、お店の完成予定日の約10日前までに保健所へ営業許可の申請をし、保健所の担当者による施設検査を受け、合格すると営業許可書が交付されます。営業許可の取得後は、実際に営業開始に向けた最終準備となります。

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開業に必要な資金とは?

飲食店の開業には多くの資金が必要です。日本政策金融公庫総合研究所が2023年に実施した新規開業実態調査によると、開業費用の平均値は1,027万円中央値は550万円となっています。必要な資金は飲食店の業態や規模、立地によって異なるため、計画を立てる際に予算を適切に見積もりましょう。

開業資金の内訳は、以下の4つです。

名称

説明

物件取得費用 店舗の賃貸契約に必要な保証金や礼金、前払い家賃などを含む費用
店舗投資費用 店舗の内装工事や設備購入にかかる費用
運転資金 開業後、事業が軌道に乗るまでの間に必要な資金
生活費 開業準備期間から経営が安定するまでの間に必要な個人の生活費

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開業の際に必要となる資格

飲食店を開業する際に必要な資格について、詳しく見ていきましょう。

食品衛生責任者

飲食店には、1名以上の「食品衛生責任者」を配置することが法律で定められています。食品衛生責任者の役割は、食品の取り扱いに関する基礎知識を持ち、店舗の責任者と協力して、食品の安全を確保することです。

資格取得には、自治体が開催する講習を受講する必要があります。講習の所要時間や費用は自治体によって異なりますが、所要時間は約6時間、費用は1万円程度。1日で終わるため、何度も通う必要はありません(2024年5月時点)。

講習日と開催頻度は自治体によって異なり、月1~数回程度行われています。また、近年では、オンラインで開催する自治体も増えており、忙しい人でも受講しやすくなっています。

なお、調理師や製菓衛生師、栄養士、船舶料理士などの資格を持つ人は、講習を受けなくても申請のみで資格を取得できます。

防火管理者

「防火管理者」は、開業するお店の収容人数が30人以上の場合に必要な資格です。火災を未然に防ぐために、火器の管理や消防計画を担う役割があります。

防火管理者の資格は、店舗面積に応じて「甲種」「乙種」に分類されます。店舗面積が延べ300平方メートル以上の場合は「甲種」300平方メートル未満の場合は「乙種」もしくは「甲種」が必要です。

例えば、大型レストランや宴会場を併設した店舗であれば「甲種」、小規模なカフェやバーであれば「乙種」で対応できるでしょう。

どちらの資格も、日本防火・防災協会が講習を開催しています。資格取得にかかる費用は、甲種の新規取得講習(2日間)で8,000円、乙種(1日のみ)は7,000円です(2024年5月時点)。講習内容は、火災の発生メカニズムや初期消火の方法、避難誘導の手順などの学習です。

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まとめ:開業後の集客方法も考えておこう

飲食店の開業には、十分な資金計画と資格の取得が必要です。開業の流れを踏まえたうえで、しっかりとした計画を立てましょう。

また、開業後の集客方法を事前に考えておくことも、成功の鍵となります。開業したての時期は何かと忙しく、目の前のお客さんへの対応に手一杯になってしまうでしょう。しかし、お店としては、お客さんに継続して来店してもらう必要があります。そのためにも、効果的な集客方法を考えておくべきなのです。

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リピーターを増やすためにも、LINE公式アカウントの導入をぜひご検討ください。

 

文:加藤良大
編集:はてな編集部
編集協力:株式会社エクスライト