お店とお客
いろんなお店があるから面白い。
お店とお客のいい関係を楽しくお届けします。
新潟県大島の信濃川沿いに広々とした駐車場を備えた「デイリーヤマザキ 新潟大島店」。店内を彩る80年代グッズや愉快なポップがSNSで話題となり、この店舗をめがけて全国から “観光客”が訪れる激レアなコンビニです。 オーナーの坂口正之さんいわく、「まち…
戦後すぐに屋台で創業し、昭和50年代から現在の店舗で営業を続けている東京・堀切菖蒲園の「もつ焼のんき(以下、のんき)」。当初は新潟出身の初代ご夫婦が切り盛りされていましたが、引退のタイミングで当時の常連客だった二代目店主にのれんが受け継がれ…
科学の知識や実験器具の機能美をさかなにしてお酒が飲めるというニッチなコンセプトを掲げている「ScienceBar INCUBATOR(サイエンスバー インキュベータ)」。理系文系、老若男女の垣根なしにお客を楽しませるための工夫とは。新宿にほど近い大人の街・荒木…
東京都葛飾区、JR金町駅南口ロータリーに面する一角に、連日行列の絶えないラーメン店があります。「ラーメン三浦家(以降、三浦家)」は、横浜家系の人気店「武蔵家」で総大将を務める三浦慶太さんが独立してはじめた店で、口コミサイトが実施する読者投票…
2021年、小田急小田原線の地下化で世田谷代田駅~東北沢駅を結ぶ約1.7kmの線路跡地が再開発された。飲食店や物販店が集う商業施設「reload」内の宿泊施設「MUSTARD™ HOTEL 下北沢」。その一角に誕生したのが「BAR くらげ」である。看板メニューはレモンサワ…
東京には、地方の旧国名や都市名を店名にした老舗の飲食店が数多く存在します。創業者の出身地を店名としたケースもあり、まだ交通・通信手段が発達していなかった時代、地方出身者にとっては親しみやすい存在だったと推測できます。また、飲食店側も、故郷…
酒場の醍醐味の一つに、その場で知り合った人と意気投合して盛り上がるという楽しみがあります。場合によっては、「一杯ごちそうさせてください」といった“厚意のやり取り”も見かけます。 JR大井町駅から徒歩5分ほどの飲食店街・大井新地に2023年12月にオー…
全国6店舗を構える完全会員制・住所非公開のパフェバー「Remake easy」。基本的な会員募集はクラウドファンディング上でのみ行われ、不定期の追加募集もたった数分で終了してしまうほどの人気店です。店を手掛けるのは、パティシエ起業家を名乗る、CEO兼プロ…
呑兵衛なら知らない人はいないといわれる、東京都北区赤羽にある「立ち飲みいこい(以下、いこい)」。赤羽には夜勤明けのタクシー運転手や地元の常連さん、仕事帰りの人などを見込んで、頻繁に通えるよう低価格をウリにした酒場が多く並びますが、1970年開…
明るくチャーミングな店主・アンちゃんが営むカジュアルバー「どんまるてぃん」。2022年、浅草の横丁に誕生したこの店では、彼女の故郷・ペルーのブドウの蒸留酒「ピスコ」と本格焼酎が楽しめる。男女を問わず1人客が多い理由は、分け隔てのない明るい接客に…
落語をはじめ、漫談、小唄(こうた)、俗曲(ぞっきょく)などの演芸を、寄席ではなく、料理と酒を味わいながら楽しむ。料亭などのお座敷で見られる趣向を楽しめる店が、東京・秋葉原駅から徒歩10分のオフィス街にあります。予約制の小料理店「落語・小料理…
JR神田駅から徒歩3分の場所にある大衆居酒屋「宝山 いわし料理 大松」。系列店の「立ち飲み 大松 神田駅前店(2013年開店)」とともにビジネスパーソンに知られる店ですが2023年、系列店をさらに2店舗開店しました。従業員へのケアを発端とした移転でしたが…
大阪・梅田の繁華街の路地を入った、雑居ビルの3階。「梅田羊肉串」という店名にもかかわらず、一時期は羊肉串がメニューから消え、今ではフードメニューも存在せず、ドリンクはセルフサービス、隙あらば店主はゲームに夢中……。そんな店が、なぜか繁盛してい…
新宿から電車で30分。東京都東村山市栄町にある久米川駅周辺には商店街が栄え、都心で働く人たちのベッドタウンが広がります。株式会社LIMANDE代表の小池健一さんは、久米川駅周辺に3店舗の居酒屋と1軒のバーを展開。このエリアで思い切ったドミナント戦略を…
2023年12月、渋谷・宇田川町にひとつの隠れ家酒場が誕生した。店名は「BW CAVE」。看板はなし。細い階段を上った先に現れる扉に記された店名だけが頼りだ。ここで味わえるのは、タップから注がれる「生ビール」ならぬ「生カクテル」。秘められし新しい酒場を…
渋谷・道玄坂の雑居ビルに居を構える「禁煙カクテルバーおおしか」は、おひとりさま専門(2名以上の来店NG)・禁煙・常連扱い“なし”という厳しいルールを掲げながらも、客足が途絶えることのない人気店です。創業から15年、根強く愛される理由は何なのか。そ…
東京都葛飾区、東京メトロ千代田線・綾瀬駅の駅前にある老舗の「駅前酒場」は2018年7月、二代目店主への世代交代が行われました。直後、メニューの方針転換や営業スタイルを変えざるを得なくなったコロナ禍が到来。その後、店内リニューアルなどを経て、若い…
寿司の名店「鮨 銀座おのでら」の系列店である「鮨 銀座おのでら 登龍門」は、「お客様に育てていただく鮨店」をコンセプトに、入社3年目以降の若手職人が総本店と同じネタで寿司を握り、破格の値段で提供しています。若手育成の場としてオープンした登龍門…
2Dや3Dのキャラクターを用いて活動する「VTuber」と呼ばれる人たち。彼らは主にYouTube上で、ゲーム実況や“やってみた”、雑談の配信など、それぞれの得意分野で活動しています。そんな中、飲酒雑談で人気を博し、2 店舗の飲食店を立ち上げた酒泉りりさんとい…
コッペパンにひなあられがぎゅうぎゅう詰めになったもの、日本そばにわかめ、天かす、ネギまでトッピングされたコッペパン……。埼玉県行田市にあるベーカリー「翠玉堂(すいぎょくどう)」で季節商品として毎月考案される総菜パンには、思わず「まさか!」と…
個人経営の飲食店が頭を悩ますことも多い事業承継。元常連との向き合い方や、土地・資産の権利等の問題、先代店主と2代目の関係……など、事情はさまざまです。そこで、当連載では承継後も繁盛している店に取材し、気になる承継事情を探ります。 今回お話を伺…
東京・新宿区歌舞伎町。区立大久保公園のはす向かいにある雑居ビルの3階に、和志さん・玄太さんが営む、夜パフェ専門店「ROY TO SILO(以下、ロイトシロ)」があります。パティシエである和志さんが作る芸術的なパフェは、「見た目も味も絶品」とSNSでも話題…
バーよりもっと手軽にお酒が楽しめたら。今注目のお酒の味見ができたら。それも、1人でふらっと——。そんな要望をかなえるスポットが、角打ちゾーンを併設する酒販店「NOMURA SHOTEN」です。国内外で活躍するバーテンダーが開いた店のコンセプトは、「人とお…
千葉県松戸市、北総線「松飛台」駅から徒歩3分にある「中華料理 東東(トントン)」。先代亡き後、「おじいちゃんの店と味を守る」ために奮闘する21歳の孫娘・池田穂乃花さんと、池田さんの幼なじみで台湾出身の許維娟(シュウ・ウェイジェン/以下、ジェン…
江戸時代から続く問屋街、東京都中央区日本橋横山町。オフィスビルが立ち並ぶ路地に、一軒の老舗大衆酒場があります。店名は「季節料理 小伝馬」(以下、小伝馬)。もとは隣町の小伝馬町で半世紀近く商売を続けてきましたが、2016年に現在の場所へ移転。店舗…
手軽に情報発信ができるSNSを活用し、集客や告知を行う飲食店もますます増えてきています。中には、単なる告知にとどまらずマナーを守らないお客への注意喚起をSNS上でする店も。 三軒茶屋の中華料理店「あかんぼ」、そんな「物言う」飲食店の一つ。店主とお…
はなから突き放すようでご容赦いただきたい。1人飲みは強要されてするものじゃないし、したくなければしなくていい。けれど、1人飲みだから味わえる空気感、味、コミュニケーションがやっぱりある。バーや酒場での“飲み力”というものは、むしろ1人飲みで鍛え…
スナックのママに、常連の心をつかむ接客の極意を学ぶ連載第5弾。今回は、下町情緒が残る、都電荒川線小台駅近くの「街中スナックARAKAWA LABO本店」を訪れました。明るく元気な笑顔で迎えてくれたのは、「街中スナック」を店舗運営する株式会社イナック代表…
HSP(Highly Sensitive Person)とは、感受性が強く、外部環境からの刺激に非常に敏感な気質を持った人を指し、日本では「繊細さん」とも呼ばれています。現在、5人に1人はこの気質を有していると言われ、人によっては社会生活に生きづらさを感じる人もいま…
プロ野球チーム「阪神タイガース」の熱狂的なファンが多い大阪で、「読売ジャイアンツ」ファンの聖地となっているのが、串カツ店「中秀」(豊中市)です。店主の米澤賢郎さん(82)は筋金入りのジャイアンツファン。オープンから45年もの間、大阪でジャイア…
新潟県長岡市、長岡駅近くの繁華街・殿町に店を構える町中華「中華大吉」は、開店時間に定刻がなく、営業は深夜帯のみ。営業中も店のシャッターが閉まっているという独特すぎるスタイルを貫いています。 にもかかわらず、同店は地元の常連客や「面白い店だ」…
1人で飲んで帰りたい日があっても、1人で店に入るのは勇気が必要――。そんな人でも、お店の選び方と魅力を知れば、自分にとって理想の店が見つかるはず。1人飲みのヒントを、飲食店を知り尽くす案内人が指南します。今回ご紹介する居酒屋は、東京都大田区・蒲…
スナックのママに常連の心をつかむ接客の極意を学ぶ第4弾。今回訪ねたのは、立川駅から川崎方面に3駅の谷保に店を構える「スナック 水中」です。千里ママは学生時代にアルバイトをしていた「スナックせつこ」のせつこママの引退を機に、店を受け継いで開業し…
「青果ミコト屋」は、2010年に鈴木鉄平さんと山代徹さんが始めた事業です。“旅する八百屋”の愛称で親しまれ、オーガニック野菜を育てる全国の農家を巡り、野菜の詰め合わせの宅配やイベント出店を行ってきました。 これまでは実店舗を持たずに営業してきまし…
東急田園都市線駒沢大学駅から、歩いて2分の場所にある居酒屋「SUIREN」。店主・古舘(中村)篤史さんと茶トラの猫・トムが働いています。 トムは生後まもなく、瀕死の状態で古舘さんに拾われ一命を取り留めた猫で、生まれつき腎臓に疾患を持っています。 古…
東京・入谷駅から徒歩約5分。住宅街に現れる「暮ラシノ呑処 オオイリヤ(以下、オオイリヤ)」は、平日でも予約が取りづらい人気の居酒屋です。経営するのは、株式会社トーヤーマンの當山鯉一(とうやまりいち)さん。當山さんは現在、オオイリヤのほか、北…
おなじみ商店街で昔から愛される銭湯「億万乃湯」。億万乃湯を舞台に繰り広げられる、ゆるっと楽しめて、ちょっとだけ世の中の話題を知ることができるハートフル漫画最終回。過去の記事は下記からご覧ください。 <前回の話はコチラ> ―おしまい― 漫画おもし…
青森県東部の町、上北郡おいらせ町にある「スズキ理容」は、理容室であるにもかかわらず、なぜか敷地内にガンダムの巨大な立像が並ぶ不思議なスポットとして有名です。お店で提供している「ガンダムカット」なるサービスも話題を呼び、全国からガンダムファ…
東京でイタリアンの修業を積んだ経験を持つ「アル・ケッチァーノ」オーナーシェフの奥田政行さん(以下、奥田シェフ)。2000年、生まれ育った山形県鶴岡市に店舗をオープンさせました。季節ごとの野菜や天然の山菜、新鮮な魚介など庄内地方の食材を使用した…
おなじみ商店街で昔から愛される銭湯「億万乃湯」。億万乃湯を舞台に繰り広げられる、ゆるっと楽しめて、ちょっとだけ世の中の話題を知ることができるハートフル漫画24回目。過去の記事は下記からご覧ください。 <前回の話はコチラ> 億万乃湯の存続が決ま…
浦安駅から徒歩8分。駅前でもない住宅街の中に次から次へと人が集まる「ウラヤスマーケッツ」は、千葉県のお土産を販売する店です。旧江戸川を越えれば東京という立地、大型テーマパークはあるものの、観光地というより、都心のベッドタウンという印象が強い…
おなじみ商店街で昔から愛される銭湯「億万乃湯」。億万乃湯を舞台に繰り広げられる、ゆるっと楽しめて、ちょっとだけ世の中の話題を知ることができるハートフル漫画23回目。過去の記事は下記からご覧ください。 <前回の話はコチラ> SNSを活用した情報発信…
「本音の宝庫」である個性豊かな手帳や日記、ネタ帳……。個人が所有する極めてパーソナルな手帳を、堂々と読むことができる世にもまれな図書室が存在します。東京都・参宮橋にあるアートギャラリー「ピカレスク」のバックヤードにある「手帳類図書室」は、見…
東京の下町に4店舗を展開する、みそ料理専門店『みそら屋』。飲食事業だけで年間6万人の集客を誇る繁盛店に成長しましたが、コロナ禍を機に、みその小売店「あさくさ 味噌らぼ」とEC事業を立ち上げました。新事業立ち上げまでの経緯、また、実店舗とECサイト…
水と米、米麹を加えて造る日本酒。全国で1,300以上(参考:国税庁 清酒製造業の概況/平成30年度調査分)の蔵元があり、シンプルな材料で奥深い味わいを造り出しています。その奥深さをもっと気軽に、自由に楽しんでもらいたい。そうして生まれたのが、「クラ…
おなじみ商店街で昔から愛される銭湯「億万乃湯」。億万乃湯を舞台に繰り広げられる、ゆるっと楽しめて、ちょっとだけ世の中の話題を知ることができるハートフル漫画22回目。過去の記事は下記からご覧ください。 <前回の話はコチラ> 資金集めの方策として…
超高齢社会と呼ばれる現在の日本。「孤独死」が社会問題として取り沙汰されているように、自宅で最期を迎える死亡者数は増加傾向にあります(※2019年国土交通省調べ)。高齢者に限った話ではありませんが、発見が遅れ、住むために特殊清掃が必要になってしま…
「デブリシャス!」が決めぜりふのフォーリンデブはっしーさんは、肉を中心にグルメ情報をSNSなどで発信するグルメエンターテイナーです。早い段階からSNSでの発信を行っており、グルメインフルエンサーの第一人者として現在も第一線で活躍しています。 そん…
手頃な値段で、庶民的な料理を気軽に楽しめる大衆酒場。そんな日本に根付く居酒屋文化そのままに、植物由来の原材料だけを使用した料理(プラントベース)を提供する「ヴィーガン居酒屋 真さか」が連日行列を見せ、国内外から注目を集めています。 ただ、ビ…
全国で一番人口が少ない鳥取県(※1)。2012年、某テレビ番組で「全国でスターバックスコーヒー(以下、スタバ)がない県」として、隣県・島根と共にたった2県だけであることが報じられました(島根県には翌年オープン)。これを受け、当時、平井伸治鳥取県知…